No.4 ツゲノメイガ

これまで森林や樹木に発生する病害虫について述べてきましたが、今月は家庭の垣根や環境緑化木として多く植えられているツゲ類に、近年多く被害発生が見られる「 ツゲノメイガ 」について説明します。

クサツゲは刈り込みにも強く、使い勝手のよい低木で、優しげな雰囲気も好印象の緑化木ですが、折角きれいに刈り込んだ垣根もこの虫の被害を受けると一斉に枯れる恐れがあります。
ツゲノメイガの食害には十分注意しましょう。

◆ 特徴や発生の仕方
  • 被害は、5月初めから9月頃まで年2・3回発生します。
  • 新しく発生した新梢に、くもの巣状の糸を張って周りの葉を食い荒らします。
  • 被害に遭った葉は、スケスケになり半透明状に見え、激害の時には枯死するものも発生します。
◆ 被害の受けやすい種

本県での被害は、クサツゲ(チョウセンヒメツゲ)での発生が多い。

◆ 防除の方法
  • 幼虫の食害初期に、スミチオン乳剤などの殺虫剤をていねいに散布する。
  • きれいに刈り込んだ垣根などに発生すると葉が汚く醜くなるので、あらかじめ浸透移行性のある「オルトラン」を根元に撒くなど、予防することが大事です。
◆ 被害の現れ方

 

 

 

被害に遭ったクサツゲ。激害の時には枯れる場合が多い。

 

 

 

糸を張って食害するツゲノメイガ幼虫。

2014年8月1日